「特別な女は、一人しかいない。」
真っ直ぐな瞳に、私はつい目を向けてしまう。
「じゃあ、その女のとこへ行けばいいじゃん・・・」
「うん。俺はそうしたの。」
そう言って、そっと笑った。
つかまれている腕が、痛くて高橋の手をとろうと、聞いていないふりをした。
高橋は少しの間、全然動かない手を必死でとろうとする私を見つめていた。
すると、もう片方の私の腕をもつかんで、自分の方へと引き寄せた。
「きゃっ・・・」
高橋が上から私を見下ろしている。
顔が、近くて
思わず・・・
ちゅっっ・・・
キスされた。
「みっ・・・!く・・・?」