「クックックッ」


真弥は目の前でにらみ合った二匹の虎のような2人を見て笑った


それを見て2人が真弥を睨んだ


「おっと…」


「「説明しろ」」


「あーはいはい、怜哉様から、紅聖は幼い頃の瑠衣を知っているんです。私とは学生時代からの知り合いで。そして母親、杉原蒼は紅聖の初恋の人です」


「そして、紅聖様。瑠衣はある事情があって怜哉様は私より先に瑠衣を見つけました。そして瑠衣は怜哉様と共に生きる事になります。だから諦めて下さいね」


二匹の虎は互いに茫然と見つめ合ったままで


「私の妹になるのですから手を出さないで下さい…」


と小声で千明が言うと


紅聖は眉間にシワを寄せて、怜哉は口端を上げてニヤリと笑った