「古代ギリシアの哲学者で、プラトンという人物がいるのは知っていますか?」


「プランクトン?」


持っていたノートをポケットに直してから、右手の人差し指を立て自慢げな顔をする部長はプランクトンという言葉を聞くと、失礼な程笑いだした。


「プラトンですよ。プラトン!!
で、そのプラトンが言うわけですよ。

神話によると、人というのは、頭が2つあって、丸い胴体に手が4本、足が4本あるものだったらしいです」


頭の中で想像してみる……が、どうしても気味の悪い生物でしかないんだけど。


頭が2つ!?
手が4本!?
足も4本!?


ナゾナゾか??

ありえない……



「……きもい〜」


「そう!かなり!きもいです!!」

力みすぎとクーラーが動かないこともプラスして、かなり部長が暑苦しい。


「で、頭が2つと言いましたが、『男と男バージョン』と『女と女バージョン』と『男と女バージョン』の3タイプがあったらしいです」


なんじゃそりゃ?!



「しかも!驚くことに!!!キモ人間はかなり力があって、手足を使って転がるように回転して移動するから、普通に2本足で歩くより早かったようです!!」