「あら?朋ちゃん、どうしたの?」



「美鈴先輩っ!!」



あぁ!!目の前に愛しの美鈴先輩!!


「美鈴せんぱぁぁぁぁぁあい!!!」



よく波打ち際で『アハハハハ!待て待てぇ〜!』
『掴まえてごらんなさ〜い!』
って瞳をキラキラさせてお花を巻き散らし、軽快なステップで駆けるシーンがあるじゃん?


それと同じように、私は美鈴先輩に向かって、瞳を輝かせ、オカマ走りで駆けていった。




「ぅえっ!?」

美鈴先輩はというと、そんな私を見て、ひきつった笑みで応えてくれたのだった。



「朋ちゃん…どうしたの?」


「ふっ。美鈴先輩。真夏の日差しにやられました」

「何それ…。」

フフフと笑う美鈴先輩は、透き通るような白い肌に青いタンクトップ。
長い髪は一つにまとめられて、色っぽい。


それに引き換え、私は……Tシャツにジーパン。


やる気なさすぎじゃん。


まぁ、それは置いといて。
「青木先輩の婚約者の方って変……不思議な方ですね」


変な人って言いかけてしまって慌てて言い直す。