夏だ!

海だ!!

別荘だ!!!!!



「スイカ割りだぁ!!!」


ん?

何か聞こえたような…。


声のした方を向くと、そこには満面の笑顔の部長がいた。


いつものように爽やかな笑顔

白をベースとした落ち着いたファッション。プラス…ビーチサンダル?


家出少年並みの旅行カバンに……まんまるスイカひとつ。



何かがおかしい。



「あの〜…?部長?そのスイカは?」


待ってましたと言わんばかりに無駄に煌めく笑顔。

…ま、まぶしい。


「コレかい?実は昨日朋さんがお菓子とおっしゃっていたので、便乗してスイカ持って来ちゃいました♪」


いやいやいやいや。
スイカはお菓子じゃないですよ?!


「スイカは野菜ですよ?」


「やっぱり!!
いやぁ〜、昨夜、スイカは野菜かお菓子か迷ってまして…」


なんで野菜かお菓子かで悩むんだ?!

普通は野菜か果物かでしょ?



輝かしい笑顔が曇った部長の目の下にはクマがはっきりついていた。

まさか本気でお菓子か野菜かで悩んでいたのだろうか…。





「部長。スイカというのは蝶が運んでくれるんですよ?」