翌日は、朝から人と会ったり、人と会って話をしたり、話をして欲しい人と会うために歩き回ったりと、一日中動き回っていた。飛行機の到着時刻になったときも、時計を見る余裕なんかなくて、目の前にいる幼い子の怯えきった瞳に、どうしても自分の幼い頃を重ねてしまって、それを上司に見抜かれて、ちょっとしたお説教が終わったときには日はとっぷりと暮れていた。
「仕事が終わったら、連絡して欲しい」という酒井君からのメッセージに気づいたのは、帰りの電車の中だった。慌てて返信をする。
「ごめん、今メッセージを読みました」
――お疲れ様
返信が早い。待ってくれているんだ。
――まだ職場?
「もう電車に乗っちゃった」
――これから早紀のところに行っていいかな
「あれ、そう言ってたよね。大丈夫だよ」
――良かった
どのくらいの時間がかかるかを伝え合う。車内で、次の駅の乗り換え案内の放送が流れた。ここで乗り換えれば、先生の家や病院のある街に行ける。圭太郎君が、先生に会いに来ている。
圭太郎君が。
「仕事が終わったら、連絡して欲しい」という酒井君からのメッセージに気づいたのは、帰りの電車の中だった。慌てて返信をする。
「ごめん、今メッセージを読みました」
――お疲れ様
返信が早い。待ってくれているんだ。
――まだ職場?
「もう電車に乗っちゃった」
――これから早紀のところに行っていいかな
「あれ、そう言ってたよね。大丈夫だよ」
――良かった
どのくらいの時間がかかるかを伝え合う。車内で、次の駅の乗り換え案内の放送が流れた。ここで乗り換えれば、先生の家や病院のある街に行ける。圭太郎君が、先生に会いに来ている。
圭太郎君が。