そう言って木壱君は先生のお墓の右隣に座った。



「…ココ…俺の親父の墓」



「え?」



「俺の親父2年前に死んだんだ」



うそ、



「交通事故で…な」



よく見ればお墓には、

“木壱家之墓”

と書かれていた。



それ以上は…聞いちゃいけないような気がして。



だから…だからずっと…



木壱君の背中を撫でてた。



何か…走ってる時の大きな背中が…小さく見えて…。