『こんなんあたしじゃない!!』




昼休み


立ち入り禁止の屋上で思わず叫んでた。





『そうね。

最近の香月は、香月っぽくないね』




『…う…』



『香月は

例の爽やか男とどうなりたいの?』




『・・・え?

どうって・・・』




『彼女になりたくないの?

隣にいたいんじゃないの?

特別な存在になりたいんじゃないの?』




『・・うん』




『今の香月は、

自分が傷つくことが嫌で逃げてるだけでしょ』



『……!?』





『相手にぶつかっていかなきゃ、

相手の視界にも入らないよ』




『ぶつかる・・・』




『もう少し積極的にいかないと、

すぐ誰かに持ってかれちゃうわよ』




『・・・そんなんヤダ』




『見てるだけで満足するような香月じゃないでしょ』




『うん』




『食ってかかるくらい迫んなさい。

そんくらいしないと、香月の存在なんてすぐ忘れられるわよ』