『佳菜?』



あたしが不思議そうな顔をすると、


佳菜はハッとして言葉を続けた。




『あたしね…

気になる人がいるんだ』





『へ?』




あたしに恋愛相談?!




『すっごく優しい人でさ、

周りの意見に流されない人なの』





『う…うん』




『なんだか、すごくかっこよく見えてきちゃって…』




『…うん』





『入学したてで…

まだその人のこと…全然知らないんだけどね』





『そっか…。

ってか、佳菜体弱いんだからこんな寒いとこずっといたら倒れるよ』




『え?そんなの大丈夫だよ?』




佳菜は、まだあたしに話しを聞いてもらいたかったみたいだけど…


あたしは佳菜を部屋に帰した。