瞬はポツリポツリ話し始めた。




まるで…

初めてあたしたちが公園で弁当を食べながら

お互いのことを話した時のように。





瞬は

父親に海外に追いやられたこと


今は親戚の家で大人しく暮らしていること


いつ日本に帰れるかわからないことなど


現状を報告してくれた。






そして――――








『……俺たちさ………別れよ』





ついに



あたしたちの別れも来てしまった。





そもそも、あたしたちはどちらが告白したわけでもない。




『…うん…

今までありがと。

楽しかった』



寂しくなりたくなかった2人が

ただ一緒にいただけ。



付き合ってる感覚なんてもう

あの時にはお互い薄れてたはずなのに


やけに寂しく感じた一言だった。