入学式も終わり、下校時間。



学校になんて用はナイ。



帰ろ。




カバンを持ち、るいと共に教室を出た。



『あの~』




靴箱を出たあたりで、後ろから声が聞こえた気がした。




ま、あたしが声を掛けられるハズがない。




気にせず歩き続けた。



『あのッ!』




――グイッ!!



肩を掴まれた。




『!?』




思わず振り払いそうになりながら振り向くと、


そこにはムダに爽やかな男が立っていた。



『コレ、貴方の?』



手元を見るとあたしの携帯を持っていた。




『…うん。

あたしの。

…ありがと』




その爽やかな男は、にっこり笑うと



『綺麗な金髪だね。
背も高いカラすぐに見つけれたよ』




なんて言ってきた。




な!!!!



何コイツ...!





『ぢゃ、また』



そして、何事もなかった様に爽やかに去って行った。