今が…チャンスかもしれない。



誰も居ない屋上。




この後戻っても、そう簡単に2人きりになる機会などないだろう。


俺は意を決した。



『香月…』



離れ難いけど、

顔を見て言いたい。



俺は、一旦香月から離れた。



『何?』



俺を見上げる香月。



心臓の音が太鼓の様に全身に響く。




『俺……』



拳に力が入る。





『香月が好きだ。

俺と付き合って欲しい』




…言えた。



汗が全身から出てる気がする……。




俺の必死の告白に、

香月は当然驚いている。



返事は急がなくていいから、ゆっくり考えて欲しい。




そう言おうと、口を開いたその時。




香月が俺に抱きついてきた。