もう少しで香月に会える、

と思った時。



チャイムが鳴った。
と、同時に先生も入って来た。



『ほら、もう昼休みは終了だ。
さっさと教室戻りなさい』



タイミング悪く俺は先生に捕まり追い出された。



結局俺は香月に辿りつけないまま

教室へ戻ることになった。



せめて一目でも見たい。



そう思い振り返ると、扉が閉まるギリギリで香月の顔が少しだけ見えた。



『香月……』



密かに時々会ってはいたけれど、


全然足りない。



それに香月の記憶も戻っているのか気になる。



俺は、教室へは戻らずその場に立ち尽くしていると、



隣の教室から人が出てきた。





『!!!』





教室から出てきたのは


香月だった。