『さっきのは…?』


あたしはゆっくり起き上がりながら瞬に訊ねた。




『幸いバイクがスピード出してなかったから

普通に避けれた』




『え…?

って事は…事故ってない、と?』




『ああ。俺も香月も無傷だろ?』



『そっか。良かった…』


あたしは安心して胸を撫で下ろした。



『俺も、香月を抱えるのに慣れてて良かったよ』



うっ…


いつも迷惑かけてたからな・・・。




『ホント悪かった。

あたしが記憶無くしてる間も
ずっと支えてくれて
ありがとう』




あたしが礼を述べると


『…香月?

もしかしてお前…』


瞬はあたしが記憶が戻った事に気づいたみたいだ。