その日、俺は授業中も部活中も



香月が気になって気になって

何も手につかなかった。



『潤也』




部活が終わり帰ろうとしていた俺を有馬先輩が呼び止めた。




『はい?』



俺が立ち止まると、先輩は隣にやって来た。




『あれってB組の担任だよな?』




先輩の指差す先には香月の担任の先生がいた。




『ですね…』




『よし、呼び止めて香月の話し聞くぞ。
担任なら何か知ってんだろ』



『え!?』



先輩は強引に俺を引っ張っていった。