『…なぁ、香月』




俺の3歩先を歩く香月に声をかけた。




『なに―。』




香月はくるっと振り向いて器用に後ろ歩きしている。




『香月の記憶…何かおかしくねえか?』




『は?何で?』




『香月達とアキラさんが出会ったのは…

俺が留学した後だ』



『そおだっけ?』




頭をかきながら考えてる。




『なんかさ、そのあたりを思い出そうとすると…

なんてゆうか…、白くモヤがかかった感じになってさ…

上手く思い出せないんだよ。』