仕方ない。



気を紛らわす為

あたしはそのまま起きて朝食の準備をする事にした。




『えっ!?…香月!?』



あたしがキッチンで作業していると圭が駆け寄ってきた。




『何々!?今まで散々言っても作ってくれなかったのに…』



圭は嬉しそうに弁当箱を覗き込んでいる。



そう。あたしは今、全員分の弁当まで作っている。



朝食を考え事しながら作ってたら

あっと言う間に出来てしまって、


する事もないから弁当も全員分作ることにした。



『圭は何しに来たわけ?』



今にもつまみ食いしそうな圭を見張りながら聞くと



『水飲みに来たんだった!』



と言いいながら、唐揚げをひとつくわえてミネラルウォーターを持って出ていった。