『はい、雨宮さん』




目の前に花火が差し出された。





『あ…どおも』




あたしいつの間に荷物置いたんだっけ…



潤也と佳菜の話しを聞いてから、頭の中が真っ白になって…




その辺りから覚えてないな…





『雨宮さん、火』



…え??



『火…?』





『早くしないと俺の花火消える…!』




ハッとして手元を見ると、部長があたしの花火に火を付けてくれようとしていた。