あたしと千里が風呂から上がると、

待ち構えていたかの様に部員集まってきた。





『千里、雨宮さん一緒に花火しようよ』





『今、顧問使って花火買ってきたんだ』




『さ!やろ、やろ!!』




『わかった。一度部屋帰って荷物置いて行く』




『やった!!あ、佳菜は今、潤也と飯食ってるから』






『え?』



2人で飯…?




『潤也の体調も戻ったらしくて、今から食うんだって』




花火…潤也と一緒にしたいのに。




『2人待っとかないの?』




千里が聞くと、部員は一斉に顔を合わせて




『あの2人を邪魔しちゃダメでしょ』




『あの2人両想いだかんな~』




『特に、佳菜とか潤也しか眼中にないのモロ出てるしな』






と口々に言い出した。






『…あの2人付き合って…』



あたしは何とか声を絞り出して聞いた。




『や、まだだよ』





『時間の問題だよな』



『だから2人っきりの時間を作ってやってんの!!』





皆で佳菜と潤也の話しで盛り上がってる中、

あたしはただ呆然と立ちすくむ事しか出来なかった。




皆の話し声もすべて

あたしには届いていなかった。