『……』


部長の後ろ姿を見てると誰かが横に並んだ。



『…潤也?』


横に並んだのは潤也だった。


だけど何も喋らない。

どぉしたんだろ…。


『…香月』



潤也がこっちを向いた。


『ん…?何?』



『あのナンパされた時に何もされなかった?』



『へ?』


いきなり話しが飛んだ…!?

さっきのバスケの他校の奴らのコトか…


『すぐ潤也が助けてくれたし何にもなかったよ』



あたしがニカッと笑うと潤也は安心したのかため息をついた。



『よかった…。…香月、男にあんまり気安く触らせたらダメだからね』



『え?』


今…何て言った…?

あんまり聞き取れなかったからもう一度聞き直そうとしたら、


『さ、帰ろっか』


と言って潤也はさっさと歩き出してしまった。