『どの子?』




るいは、ホントに珍しいくらい興味津津。




『あの、ボブの小さいの』





『へぇ、あの子か』




あたしとるいの突然の訪問に

A組はザワついているのに佳菜は全然気づかない。




『か――な――!!!』




あたしは大きな声で呼びながら教室へ入って行った。




『え?!香月ちゃん?!』




友達としゃべっていた佳菜が立ち上がりこっちにやってきた。





“え?雨宮香月と知り合いなのか!?”



あたしと佳菜がしゃべっていることに周りの奴らは驚いてる。




『弁当忘れてんぞ。
はい、かおりさんから』





『あっ!忘れてた!!
ごめんね、香月ちゃん。
わざわざありがとう』




弁当を渡すとさらに驚く周りの奴ら。





『香月、時間になるよ。
教室戻ろ』




るいが時計を見ながら言う。




『はいはい』





A組を出ようとした時だった…―――――。