『父親が再婚したんだ』



『…再婚か……』




瞬は、あたしの家庭環境を知ってる。


そのせいか、心配そうにあたしを見た。

あたしは大丈夫と返事する変わりにニカッと笑ってみせた。



『瞬!あたし佳菜の制服と荷物取ってくるからココにいてくれない?』




『ん。わかった』


瞬は素直に頷いた。


『佳菜、制服とかは部室?』



『あ、うん。部室の奥にマネージャー専用の荷物置きがあるの』



『了解。ソコに荷物とかあるわけね』



『うん。ごめんね、香月ちゃん…』



『いいって!ついでにコーチに帰るの伝えて来る』



『うん、ありがとう』



あたしは佳菜のお礼に手を上げて答え、そのまま体育館へ向かった。