アタシは自分の心の一番奥に裕太にされたことを押し込んで、無理やり鍵をかけて封印してしまおうと決めた



「ごめんね……バイト中だったんでしょ?

たいしたことじゃないの。映画……映画をね、観てたんだぁ。

すごく悲しくて、涙が止まらなくなっちゃって……

なんか誤解させちゃったみたい! 本当にごめんね!」



がんばって涙をふいて、笑顔を作る



光星はほっとした顔をした



「そうか、電話したら泣いてるから、心配した。

なんともないならいいんだ。てっきりおまえになんかあったのかと思ってさ……

俺の勘違いでよかった」



「本当にごめんね」