裕太に帰してもらえたのは暗くなってからだった



幸いまだ家族は誰も帰ってきていなかった



アタシは家につくとそのままお風呂場に向かってシャワーを浴びた



体についた裕太のあとを消し去りたくて、体中を泡だらけにして肌が真っ赤になるまでこすった



必死になりすぎて泣いている暇なんかなかった



ふと、一番熱いお湯を浴びて、皮膚がめくれてすっかりはがれ落ちてしまえば、すべてなかったことにできる気がした




「こんな汚い肌……いらないよ……」