話しながら歩いていると、ドンってなにかにぶつかった


「きゃっ!」


よろけると、なにかがアタシの腕をつかんだ……――


「あ……すみません……」


アタシの腕をつかんだ力強いものの正体は、背の高い男の人……――


アタシは少し背の低い方だから、背が高いってだけで威圧を感じてしまう


でもその人はとても優しい目をしていて……


つり目でくっきりとした二重のラインがきつい感じなのに、ガラス玉みたいな茶色い瞳はどこまでも優しい



なんて不思議な人だろう……