慟哭は音もなく月夜に響き、枯れる水辺にて野辺の送り。青松が参列、嘆きは深くそれこそ白砂より白く。月が浮かぶのは痛みを耐える貴方の横顔。瞳は黒月。悲劇は霹靂。この身を劈く雷鳴、閃光。泣くように叫ぶように、咆哮。



(何故。何故)
(ずっと待っていたのに)
(待っていた、のに)
(俺のことを、思い出してくれる?)
(時々でいいから)
(とても楽しかったよ)
(毎日幸せだった)
(嬉しかった)

「愛してた」

 カタストロフィ、それは迎えるべくして迎えた悲劇。声も絶えて絶命。