「ん、なに」
「………好き」
「………バカ、今更かよ」
苦笑した柳矢。
嫌われた?
モウ、テオクレ?
「柳矢…っ嫌いにならないで」
精一杯振り絞って出した声。
それに柳矢は、ふっ、と笑って
「嫌いになんてなれねえよ。」
そう言った。
「もう………離さない」
柳矢はそれだけ言ってあたしをまた抱き締めた。あたしも柳矢の背中に手を回して、抱き締めた。
「なあ、明里」
抱き合ってしばらくしてから切り出した柳矢。
「なに…?」
「アイツに、もう近づくなよ」
顔を真っ赤に火照らせた柳矢。
「うん。柳矢もだよ?」
「お前以外…見えねえよ」
大好きな人……
ずっと傍にいて。