バン!




勢いよく扉を開けると風がスゥーっと通りぬける。




山しかない学校だけど、空気がきれいなのはいいところだと思う。




「…スゥーっ…はぁぁー…。」




深呼吸してみてもため息しかでてこない。




運よく誰もいないので一人でくつろげる。
…でも一人にしてはさみしすぎるくらい広い屋上。




フェンスによりかかってもう一度ため息をはいた。




「間違ってるよなァー、
あたし。」




独り言をつぶやいてしまうくらい頭がぼーっとしていた。




「んー。間違ってますねぇ、それは。」




あーおかしくなった、あたし。独り言に返事がきこえる。




「誰かいないかを確認せずにおもいっきり扉をあけたら寝てる人は困りますよ?あなたは間違ってます。扉は静かに開けましょう。」




いや、しっかりと声が聞こえる。




まさか人いる!?




急いで振り向いた。