「見損なったよ、零。」
あたしは吐き出すようにつぶやき、ため息をついて席にすわった。
それと同時に零は視線を前へむける。
鈴が泣きそうな顔であたしを見る。
「望サン…言い過ぎですよぅ…。部活に入らない人だってたくさんいますよ?さすがに驚いたけど…零サンが「めんどくさい」って言ったのもどうかと思いますけど…言い過ぎじゃないですかぁ…。」
そう言って唇を噛み締める鈴。泣くのを我慢している。
「そーだよ、望。鈴の言うとおりだよ。言い過ぎだよ。」
尚は鈴の背中をさすりながらあたしを睨んだ。
あたし達の中に沈黙が流れる。
キンーコーン、カーンコーン
タイミングよく鳴ったチャイムにみんなが席につく。
ひとまず変な空気はなくなったけどあたしはイライラしていた。