午前10時に
なろうかとした時


ピンポン





玄関の
チャイムが鳴った



来客がある
とは聞いていない



ミキオは
まだ寝ている



宅急便でも
届いたのかと思い


飲みかけの
コーヒーを


キッチンの
カウンターに置くと

冴子は
ドアを開けた



そこに
立っていたのは



“彼女”



だった