「な、んで…。」



お前がここにいる?



辛うじてその言葉は飲み込んだ。



「えへ、来ちゃいました。
迷惑でした?」



止めてくれ…。



えへ、とか、ペロッとか効果音がつきそうな舌だし。



迷惑極まりない。



「俺、約束あるから。」



お前なんざといる時間なんて、0,0000000001秒も無えんだよ。



「そんなに大事な約束なんですかぁ?」



止めろ、俺の特別な着物にすがり付くなッ…!



頼む、父さん!



助けてくれッ!!!



しかし、宗治は店の中。



どれだけ願っても気付かれない。