あたしは物音をたてないように階段を降りた。


「あぁ 愛瑠まってたのよー」


「ごめーん」


「そうそう これから一緒に住む お父さんの佐藤啓介さんと愛瑠の弟の佐藤健太君よ♪」


「よろしくお願いします」


ぺこっっと頭を下げて


顔をあげたときに健太と目があった。


健太はびっくりしたような目をしていた。


そして


何か言いたそうだった。


今すぐにでも


泣きだしそうだよ・・・・・・


これからだったんだよ?


まだ、デートもしてないよぉー・・・・・・・


こんなの辛すぎるよ・・・・・・・・


「あたし気分が悪いから部屋に戻るね・・・・・・」


とっさにそう言って


階段を駆け上がった。