店員の女の子は

ポケッとして
母さんと俺たちを見た。


手には
盗んだおもちゃと
駐車場で拾った箱が
握り締められていた。


「すんません!
これ、お金払わんと
持って帰ったんですわ~!
そんでお金払いに来たんやけど
あんた!気づかんかったん?」


俺らはコンビニの
床にはいつくばって
起き上がれもしなかった。


母ちゃんは
俺らのために謝りながら
店員を叱っていた。

「ちゃんと、見ててくれんと
この子らが悪いんやけど
それは、死ぬほど怒りますし
ほんまは警察連れてってもらわな
あかんしね!」