「あ~!

みっつけたあ!

バク! いけないんだ~!


言いつけてやろ!

その黄色い実はおじいちゃんが

絶対触っちゃいけないって!」


「え~!  ぐしゅん。」


バクはまた泣きそうになる。


「めっちゃおいしそうだね~!

いっただき~!」


そう言ってライは

大きな口をあんぐり開けて

パクっとその実を齧った。


飛び散る甘くて黄色い汁・・・

なんともいえない芳香が

辺り一面に広がる。