ぶつぶつ言いながら

大広間に下りてゆく。


そこには、

偉大な王の後ろに

とっても気の弱そうな

バク王子の姿が・・・


<は~。やっぱりね・・・

黄色い実を突っ込まれて

ぐじゅぐじゅ泣いてた頃と

変わんないや・・>


そうして、滞りなく

見合いの儀は執り行われ

<あんな奴の嫁になんか

絶対なるもんか!>


ライはふふんっと笑って

盛られた色とりどりの果物を見て

あの日をバクの泣き顔を

思い出していた。