「…なんかさ~



久し振りだね。



こういう風に話すの。」


僕はその言葉にビクッとして
思わずそこに立ち止まってしまった…





「…どうかしたの?」


心配そうに問いかけるひとみちゃんをよそに
僕は下を俯いたままだった…


暫くの沈黙が2人の間を流れる…

まだ早朝だけあってそこには2人しかいない…

シロが前に行こうとして不意にリードを引っ張る…




もう一度言おう…




自分が納得出来なかったから…




もう一度…








そしてやっと決心して僕は喋った。











「ごめんなさい!!」










この一言がもう一度言いたかった。








あの頃の苦い思い出を心に浮かべ胸が苦しくなった…







でもやっと言えたよ…
この言葉を…



やっと…