――愛してる
――姫、愛してるよ
「う………みーくん…」
道に倒れたまま私は泣いた
「う……あ…あ………
…みーくんっ…………」
――可愛い姫
――オレも姫が好きだよ
もう頑張れない
1人きりじゃ歩けない
もう嫌だ…………
今すぐ抱きしめてほしい
みーくん………
抱きしめて
私の そばにいてほしい
「あの………大丈夫ですか?」
通りすがりの女の人が
怪訝そうに私に声をかけた
ゴシッ………
私は手の甲で涙を拭って
ひざから流れる血をそのままに
また夜の街を走り出した
もう頑張れない
みーくんが いないと
生きていけない