「ハァ…ハァ…」

あたしは、暗い路地を全力で走っている。

正確には、逃げている…と言った方が正しいのかも知れない。


ーコツコツー


未だに続く足音。


逃げても逃げても足音が近くで聞こえて来る。


ー着いて来ないでよ!!ー

暗闇の向こうから手が伸びて来る。


「嫌ぁぁ!!助けて~!!」