「そうだ!せっかくの歓迎会なんで、知り合い全員呼んで来ますよ!」



翔さんはわざわざいつもよりも明るい声を出している。そんな翔さんに、恭平はああ、と呟いた。



しばらくたって、佐伯家にたくさん集まった。まるで、お正月だから親戚が集まるかのようにたくさん。



入りきれるのかな?


そんな疑問が浮かぶ。お芋も、追加でお土産として買ってきてもらったみたいだ。



「っ……」



さっきからあたしは、誰かに睨まれているみたいだった。
可愛らしい小さな女の子だ。



「あなた、きょうとはどういうカンケイ!?」



恭平の事をきょうと呼ぶ女の子は、さらにあたしを睨みつける。くるくるの大きな可愛らしい瞳。



頭には、大きなダンゴが2つ。ダンゴ結びのようだ。お母さんが、結んだのだろう、きれいに揃っている。



「あたし?」



「そうよ!」



女の子は、スカートの端を片手でぎゅっと握りしめながら言う。茶髪の髪の毛が、風で揺れた。