そして、悲しそうな顔をして言った。


翔「もう少しだけ一緒にいて。」

私は、思わず顔が赤くなった。」


由「うん、分かった。」

私は、かばんを机の上に置いてイスに座った。

私は、何を話せばいいか分からず黙っていた。

しばらく二人の間に沈黙が続いた。

その沈黙を破ったのは彼だった。


翔「なんで、オレと一緒にいてくれるの?あっさり帰るかと思った。」


由「だって、あんな悲しい顔して”一緒にいて”って言われたら、誰だって帰らないと思うけど。」
 
少し顔を赤くしながら言っていたことが自分でも分かった。

でも私は、なんで顔が赤くなったのか分からなかった。

彼といると分からない感情ばかりだった。

その後、彼と話をした。今まで知らなかったことを知ったような気がした。彼と話していると、あっという間に時間が過ぎていった。気がつくと、外は真っ暗だった。私は、”もう外も暗いし帰ろう”と思い、かばんを手に取って彼に別れを告げた。