翔「何してんの?」


由「かばんを取りに来たの。」

 
翔「だったら、立ってないで取りに来ればいいじゃん。」

私は、その時少しだけ嬉しかった。

どうして嬉しいのか私には分からなかった。

”どうしてだろう”と考えていると彼に話しかけられていることに気がつかなかった。


翔「〜?」

私が気づいた時には彼の話が終わっていた。

だから、私は、彼に聞き返した。


翔「だから、元林達とは帰らないのか?」


由「佳奈は委員会で遅くなるって言ってたし、健人は部活で遅くなるから今日は一人で帰るの。それじゃぁ。」

私は、かばんを持って帰ろうとした。


その時、彼が私の腕を掴んだ。