「実は大物ミュージシャンの子かも!」

「あ、あのさあ。」

いつものわたしは、ここで「わたしはお母さんの子ですー!」と言い返すのだけど。


「そのことで、その…お姉ちゃんにだけ相談がある…んだけど…。」

いつもとは違う展開にお姉ちゃんの顔がこわ張る。

「何?…なんかわかったの?」

お姉ちゃんの声があまりにも緊張しているから、やっぱり話さない方がいいのかもと考える。