突然、お姉ちゃんがしみじみと言う。

「あんたは本当、音楽好きだよね。わたしはてっきり、高校卒業したらバンド組んだりして上京でもするのかと思ってたよ。」

「まさか。確かに好きだけど、そこまでの才能はないよ。」

「そう?ヤヨイ、歌上手いじゃん。わたしは音痴なのに。」

お姉ちゃんは一人でウケている。

残念ながら、お姉ちゃんが音痴なのは否定できない。