まだ九時なのに、二人は爆睡している。

「ヤヨイ、お母さんの部屋から毛布持ってきてあげて。」

「うん。」

「ああ、あと拓也君ちの電話番号わかる?」

「うん、ちょっと待って。」

わたしはお母さんの部屋に行って毛布を担ぎ、そのまま自分の部屋に行ってケータイをとった。

「あ。」

一枚の紙切れがひらりと落ちた。


アレックスの電話番号。