「ヤヨイ、これお願い。」

「あ、はい。」

わたしは高校を出て、茨城の市役所で普通に働いている。

見ず知らずのわたしを大事にしてくれたお母さんとお姉ちゃんに恩返しをするためにも、わたしは大学に行かないで就職した。


大学で特に勉強したいこともなかったし。

まあ欲を言えば音大に行きたかったかな。

でもたいして才能もないのに、わざわざ大金だして行くこともないと思ったんだ。