アレックスと名乗った男は少し期待のこもった目でわたしを見ている。

『ごめんなさい、あなたを知っている気がするけど、思い出せない。』

話しながら、英語が得意な自分に感謝した。

アレックスは笑って言った。

『気にする必要はない。』


そしてわたしの腕をガシッと掴んだ。


アメリカンと言うのか、スキンシップが激しい。

イケメンなものだから、ドキドキしてしまう。