わたしの焦りをよそに、じいやはゆっくりと話す。

『いえ、今日は個人的にアイお嬢様にお話がございます。』

『…個人的に?』

『はい。ワイトン家の運転手としてではなく、お坊ちゃまのそばで長く、お坊ちゃまのご相談に乗ってきた、彼の友人として。』


アレックスの友人…。

おじいちゃんが?

もしかして、アレックスって友達いない?

なんて、状況にあわない心配をしてしまう。