すると拓也は、馬鹿にするような目をして、鼻で笑った。

「馬鹿、勘違いすんなよな。俺はお前の兄貴だから、妹に何かあったかと思って心配しただけだよ。」


ムカつく。

どっちかと言うと、わたしが姉貴だと思う。

「じゃあ。」

去って行く拓也の後ろ姿を見ながら、ふと大事なことを思い出す。

「仕事!!」