『それに、君は才能があるよ。それは自信を持って言える。君の歌声は素晴らしかった。』

『それは、小さい頃の話だよ。』

『いや、確かに君は長いことブランクがあったけど、君の声は変わっていない。すぐ思い出すよ。四六時中歌っていたんだから。』


アレックスはそう言うけれど、迷いは消えない。

でも心の中で、さっきまでは8割方Noだったのが、YesとNoの半々になりだした変化に、自分自身で驚いた。