『やはり、運命なんですね…。』

わたしは何と返信をすれば良いのかわからず、曖昧な笑いで答える。

『じいや、あまりヤヨイを混乱させないであげて。』

アレックスが助け船を出す。

『ああ、そうでした。記憶を失われていらっしゃるんですね。それでは今まで大変だったでしょう。』

『いえ、わたしを拾ってくれた母と姉にとても良くしてもらいましたから。』

じいやは泣きながら、そうでしたか、そうでしたかと嬉しそうに泣いている。